こんにちは、にょろりんこ的、備忘録技術ブログです。
以前に「インデックスする必要のないページは最初から開かない」という話をしましたが、今回は逆に「開いたページでも、いらないものは一切読み込まない」という話です。
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特に動画サイトには、画像・スタイル・フォント・外部スクリプトなど、不要な通信のかたまりが大量に含まれています。
Sae-Pornsでは、これらを一網打尽にブロックすることで、圧倒的な軽量化を実現しています。
これは「ただのページ遷移」ではありません
本来、fetchElements() は以下のような1行のコードだけで済む処理です:
await page.goto(url);
しかし、これでは現実的に まったく足りません。特に動画サイトのように、
といった「帯域を食い尽くす要素」が山ほどある環境では、ただ単にページを開くだけでは、遅いし、重いし、エラーも起きやすい。
そこで Sae-Porns では、この page.goto() をベースに、次のような処理をひとまとめにしたラッパー関数として fetchElements() 関数を設計しています。
これには以下のような処理を盛り込み、page.goto() をより強化しています。
- 不要な外部ドメインの遮断(DB連携)
- 画像・フォント・動画などの静的リソースを一括ブロック
- 通信が安定するまで待機してから処理を継続
- 失敗時は null を返すことで、後続処理の安全性を担保
つまりこれは、ただのページ遷移ではなく、「余計なものは全部シャットアウトして、安全・高速・軽量にHTMLだけ取得する」ための入口処理なのです。

fetchElements() 関数の解説
では、実際のコードをもとに解説していきます。
この関数は、1ページに対して1回だけ使うべき設計になっており、PuppeteerのPageインスタンスを受け取って、指定URLへ遷移しつつ不要なリソースを遮断します。
① ブロックリストはMySQLから取得
async function fetchElements(page, url) {
try {
console.log(`Navigating to ${url} ...`);// DBからブロックドメインを取得
const results = await pool.query(`
SELECT domain FROM blocklist_domains WHERE enabled = 1
`);
const blockedDomains = results.map(row => row.domain.toLowerCase());
ここでは、blocklist_domainsテーブルからenabled = 1のドメインを抽出しています。
ポイントは、プログラム内にハードコードしていないということ。
ブロック対象をDBで管理することで、後からWebインターフェースやスクリプトで柔軟に更新できるようにしています。
② Puppeteerのリクエストインターセプトでブロック
// 不要ドメインをブロック(ワイルドカード対応)
await page.setRequestInterception(true);
page.on('request', req => {
const hostname = (new URL(req.url())).hostname.toLowerCase();
const type = req.resourceType();const shouldBlock = blockedDomains.some(domain => hostname.endsWith(domain));
if (
shouldBlock ||
['image', 'stylesheet', 'font', 'media'].includes(type)
) {
req.abort();
} else {
req.continue();
}
});
この部分がブロックの本体処理です。
ブロックの判定基準は以下の2つ:
- hostname が blocklist に含まれる(サブドメイン含む末尾一致)
- リソースタイプが image, stylesheet, font, media のいずれか
たとえば fonts.googleapis.com がDBに登録されていれば、fonts.googleapis.com も sub.fonts.googleapis.com も、末尾一致でブロックされます。
endsWith(domain) によって 簡易的なワイルドカードとして機能しているのがポイントです。
③ ページ遷移処理
// ページ遷移(描画安定まで待機)
await page.goto(url, { waitUntil: 'networkidle2', timeout: 120000 });return page;
} catch (err) {
console.error(`ページ遷移エラー: ${err.message}`);
return null;
}
}
ここでページ遷移を実行します。networkidle2は「2本以下の通信状態が500ms以上続いたら描画完了とみなす」条件で、ある程度の安定表示を期待できる設定です。
タイムアウトを長め(120秒)にしている理由
動画サイトはサードパーティ通信が多く、完了が遅くなるケースもあります。ただし、上記のブロックが効いていれば、ほとんどのケースで数秒で完了しています。
また、最後をreturn null にしているのは、エラー発生時に後続処理を安全にスキップさせるためです。
すべて成功すれば、この時点で「リソースを最小限にした状態のpageオブジェクト」が完成します。
この page を使って、後続の fetchTitle や fetchDuration、fetchImage などを無駄な通信をせずに実行できます。
地味な最適化こそが命綱
毎日1,000件以上のページと向き合う処理系にとっては、こうした基礎こそが命綱です。
fetchElements() は、ただのページ遷移ではありません。「いらないものは見ない・読まない・触らない」という、Sae-Pornsの設計哲学そのものです。
それでは皆さま、よき開発ライフを。
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