ぽっぺんしゃんにょろりんこ

匿名・非追跡型アダルト動画検索エンジンの設計ノート

プログラミングスクールで「手に職つけて在宅ワーク」は詭弁では?というお話

こんにちは、にょろりんこの備忘録的ブログです。

先日、昔の友人と久しぶりに会う機会がありました。彼は最近、とあるプログラミングスクールの法人営業職に転職したらしく、「未経験人材を育成して、企業に送り出すビジネス」の話を熱心にしてくれました。

営業というより“売り込み”に近い内容でしたが、

  • 「今はエンジニア需要が伸びてる」
  • 「未経験でもスクールで手に職がつく」
  • 「しかも在宅ワークもできるようになる」

そんな話を聞きながら、私の中には強烈な違和感が残りました。結論から言えば、この「スクールで手に職&在宅エンジニア」論は、論理的に破綻した詭弁だと思っています。それを今回は書いていこうと思います。

ティアラ_考える

1点目の理由は、そもそも、一流エンジニアに必要なのは「自走力」であり、スクールに通う時点で向いていない。私もそんなにわかっているわけではありませんが、プログラミングというのは、他のどんな仕事とも同じく「自分で調べて、試して、学び続けられる人」だけが生き残る世界です。

情報の変化も早く、誰も手取り足取り教えてくれない現場がほとんど。仕様書もなければ、先輩もいない。エラーは山ほど出るし、正解もない。まあ、他の仕事でも同じですけれど。

そんな現場で求められるのは、「自分で課題を見つけ、自分でググって、自分で手を動かして、自分で乗り越える力」です。これが、いわゆる「自走力」です。

これは根本的に「スクールに通う」という思想と矛盾しています。「スクールに通えばなれる」という発想自体が、「自走できません」と言っているようなもの。

「スクールに通えばなれる」という考え方は、裏を返せば「自走できません」と宣言しているようなもの。

たとえば、一流企業に入った人に「どうやって入社したの?」と聞いたときに、「就活塾で全部教えてもらいました」と返されたら──正直、少し引きませんか?そんな人、ビジネスのシーンでは使いものになれません。

くどいようですが、プログラミングも他のすべての仕事と同じく、課題解決の仕事です。そして課題を解決するために必要なのは、自走力──すなわち、「自分でなんとかする力」です。

もちろん、補助的な学習環境やサポートはあっていい。

でも、

  • 「主体的に動けない人が、他人に導かれて成長できる」
  • 「主体的に学べない人が、教えてもらって変われる」

という幻想は、エンジニアリングの世界では通用しません。むしろそういう発想の時点で、この職業への適性が最初から危ういと考えた方が現実的です。

2点目は、ここまで「プログラミングは自走力が前提の職業」だという話をしてきましたが、そもそも「手に職をつけて安定的に稼ぎたい」ことが目的なのであれば──プログラミングは選択肢として現実的ではないということです。

はっきり言えば、電験三種や看護師のような国家資格のほうが圧倒的におすすめです。

たとえば「電験三種」や「看護師」のような国家資格職は、構造的に圧倒的に強い職業です。

まず何より、これらには独占業務があります。つまり、資格を持っていなければ、その仕事自体に就くことができません。電気主任技術者も、看護師も、法律によって明確に「その人しかできない仕事」として定義された職域を持っています。

一方で、プログラミングにはそうした法的な独占は一切ありません。極端な話、今日からでも「フリーランスエンジニア」と名乗れる世界です。参入障壁が低く、供給過多になりやすい構造が最初から備わっています。

需要の面でも差は明らかです。看護師や電気技術者は慢性的な人手不足で、求人も全国どこでも安定しています。それに対してプログラマーは、「業界全体では人手不足」とされつつも、現場では「即戦力しか要らない」という前提が根強く、未経験人材の受け皿はSES・派遣・業務委託など、不安定かつ使い捨てになりやすいポジションに集中しているのが実情です。

就職先の安定性も比較になりません。国家資格系の仕事は、病院や大きなビルといったインフラに直結した組織に所属するケースが多く、勤務形態や待遇も一定水準が保証されやすいです。

一方、プログラミングエンジニアの「未経験枠」は、多くがSES企業・派遣会社・業務請負といった、流動性と不安定さが常につきまとう環境に偏っています。

そして、ここでよく語られる「在宅ワークも可能」という夢のような話──実際には、このような未経験者向けの不安定なポジションに「在宅案件」が割り当てられることは、ほとんどありません。むしろ多いのは、「24365案件」──つまり24時間365日、常時監視体制が求められるようなシフト勤務です。

在宅どころか、昼夜逆転・夜勤あり・オンコール対応ありの世界で、「自由な働き方」どころか生活が不自由になるケースの方が圧倒的に多いのが現実です。

そもそも、在宅でのエンジニア業務は「自走力があり、一定の信頼と実績を持った人」だからこそ成立する働き方です。現場で質問しながら学ぶこともできず、エラーを自己解決できない人が、フルリモートで成果を出すことは現実的ではありません。

にもかかわらず、未経験者を対象に「在宅エンジニアとして自由に働ける未来」を謳うのは、言葉を選ばずに言えば、幻想の売り込みです。

現実の「未経験エンジニアの入口」は、自由とは真逆の、管理された現場で、時間拘束もあり、場所も選べない世界です。ここでも、「スクールで稼げて自由になれる」という話が、いかに現実とズレているかが見えてきます。

もちろん、ここで言いたいのは「看護師や電験三種には自走力がいらない」という話ではありません。すべての仕事は本質的に課題解決であり、どの職業であっても主体性と考える力は必要です。

ただし、電験三種や看護師は、制度設計の時点で「参入障壁・独占性・需要」がセットで保証されているため、「仕事としてのコスパ」「努力に対するリターンの安定性」という点で比べれば、プログラミングエンジニアは、圧倒的に分が悪い。これが、「スクールでプログラミングを学べば人生キラキラ」論に対する、第二の疑義です。

3つ目の疑念点は、こういう話をすると、よくある反論として──「当スクールはエンジニアの“自走力”そのものを鍛えることを目的としています」「ただ技術を教えるのではなく、主体性や問題解決力を育成する教育をしています」といった謳い文句が返ってくるかもしれません。しかし、私からすれば、それこそが最大の詭弁です。

なぜなら──

「自走力を他人に育ててもらう」という考え自体が、すでに「自走していない」証拠だからです。そもそも、自走力とは「自分で問いを立て、情報を集め、考え、試し、失敗しながら進んでいく力」です。これは他人に「鍛えてもらう」ものではなく、自分で身につける以外に方法がありません。

もし本当に「自走力を身につけたい」と思っているなら、それは別にプログラミングスクールである必要はありません。

  • 現在の職場で課題を自分で見つけて解決していく
  • ひとりでOSSに参加してコードレビューを受けてみる
  • 何かしらのアウトプットを毎日継続してみる

そういった今の仕事をしていく中で、自分の意志と責任で動く経験の方が、よほどリアルで、自走力の土台になります。

つまり──

「自走力を育てるスクール」という発想自体が、「主体性を教えてもらいたい人」向けの甘い物語でしかない。本気で自走できる人間になりたいなら、まず「スクールに入って育ててもらおう」という発想から卒業しないといけないのです。

これが、私がプログラミングスクールの構造的な矛盾を「詭弁」と呼ぶ3つ目の理由です。

たとえば、これがダイエットとかだったら話は違うと思います。「自分ひとりでは甘えてしまうから、誰かに管理してほしい」「意志の弱い自分のお尻を叩いてほしい」というニーズは確かに存在しますし、それが成立する領域でもあると思います。なぜなら、やるべきことは明確で、あとはやるか・やらないかの問題だからです。

でも、プログラミングやエンジニアリング、あるいは他の全てのビジネスの現場で求められるのは、「やることを自分で定義する力」です。誰かに言われて動くのではなく、誰も気づいていない課題に気づき、手を動かし、形にしていく。ここでは、外からのお尻叩きはほとんど意味を成しません。

だからこそ、「自走力を身につけたければ、まずは“スクールに通う”という前提を手放すことから始めるべきだ」と私は思うのです。

まとめます。

「プログラミングスクールで手に職をつけて、在宅エンジニアとして自由に働ける」──一見、魅力的に聞こえるこのストーリーには、構造的な矛盾がいくつもあります。

第一に、そもそもエンジニアという職業は“自走力”がなければ成立しない。他人に教えてもらわなければ学べない人が、自分で学び続ける現場で生き残れるはずがありません。

第二に、「稼ぎたい」「安定した職に就きたい」という目的であれば、プログラミングよりも国家資格系の職業のほうが圧倒的に現実的です。独占業務・人手不足・再現性のあるスキル──構造レベルで優れています。

第三に、「自走力を育てるスクール」という主張そのものが矛盾しています。自走力とは「育ててもらう”ものではなく、自らの意思と実践でしか身につかない力です。

そして最後に、「未経験でも在宅ワークができる」という売り文句は、実態を無視した夢売りであり、自由な働き方を餌にした幻想のマーケティングにすぎません。

もしあなたが、自分の力で何かを作りたい、技術で人生を切り拓きたいと本気で思っているなら、そこでやるべきことは、スクールに通うことではなく、今この瞬間から、自分で手を動かし、自分の頭で考え、自分の課題に向き合うことです。

それこそが、唯一の「自走」へのスタートラインなのだと、私は思います。

アダルト動画の検索エンジン SaePorns の作成にあたり、書籍代は少しかかりましたが、スクールにも通わず、自分の力でコツコツと作り上げてきました。「スクール通った方が速かったんじゃない?」という意見もあるかもしれません。確かに、時間効率だけを考えればそうだったかもしれません。

でも、私にとって大事だったのは、誰かに教えられて動くのではなく、自分で試し、自分で失敗しながら作るというプロセスそのものでした。遠回りのように見えるこの道のりの中にこそ、自走力の土台が育っていった実感があります。

だから私は、本気で自分の力で何かを作りたい人にこそ、スクールをおすすめしません。自走力は、与えられるものではなく、自分で掘り起こすものだからです。

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※18歳未満の方はご利用いただけません。

sae-porns.org