こんにちは、にょろりんこの備忘録的ブログです。
この前書いたプログラミングスクールで「手に職つけて在宅ワーク」は詭弁では？というお話が思いのほかアクセスがあったので、今回はその続きを書こうと思います。
あらためて結論から言います、プログラミングスクールに50万円払うのは、どう考えてもコスパが悪すぎて、選択肢にすら入らない。
「在宅で稼げる」「手に職がつく」「副業で月10万円」──そんな夢のような言葉が並ぶ広告を見かけますが、冷静に考えれば考えるほど、ツッコミどころしかありません。
今回は1個ずつ整理して確認をしていこうと思います。
スクール費用に５０万はコスパ悪い。書籍や無料の動画講座で十分
まず結論から言ってしまいますが、プログラミングスクールに50万円も払うのは、やっぱりどう考えてもコスパが悪すぎます。
そもそも初心者が最初にやるべきことって、「体系的に、何かを完成させる経験」なんですよ。たとえば、PHPでログイン機能つきの簡易掲示板を作ってみるとか、データベースと連携して、登録・表示・削除ができるアプリを作ってみるとか、そういう「構造を理解して、手を動かして、完成させる」っていう一連のプロセスを自分の手で体験することが、なによりも大切なんです。
そしてこの体験、実は別にスクールに通わなくても、書籍1冊と無料の開発環境（XAMPPやMAMP）さえあれば、誰でも実現できます。ちなみに私はMAMPをつかっていました。
プログラミング入門書って、思っているよりちゃんと作られています。たとえば、変数・条件分岐・関数といった基本構文から、フォーム入力、データベース接続、セッション管理、エラー処理まで、順を追って丁寧に学べるようになっている。2000円くらいの一冊で、Webアプリ開発の流れをしっかり網羅してくれてるんです。
わからなかったら今はすぐに検索できますし、AIに聞くことだってできる時代です。もちろん、最終的には自分で検証する力も必要ですが。「PHP フォーム処理」「MySQL 接続方法」といったキーワードで検索すれば、個人ブログや掲示板系の技術共有サイトに丁寧な解説記事が山ほど出てきますし、動画サイトにも一緒に手を動かしながら学べる無料動画がいくらでもあります。
一方でスクールで学ぶ内容って、たとえば「変数とは？」とか「if文で条件分岐してみよう」とか、「フォームを作ってDBに値を保存しよう」とか、そういう内容なんですよね。これ、すでに言いましたが、ちゃんとした書籍ならぜんぶ載ってます。それを「講義」形式にして、「質問できますよ」と言いながら50万円。いや、マジで書籍と何が違うのか教えてほしい。
もちろん「手取り足取り教えてくれる安心感がある」という人もいるかもしれません。でもそれって、プログラミングに限らず、勉強全般に言えることであって、それが50万円の対価に見合うか？と問われれば、私はまったくそうは思いません。
ということで次章では、よくある「質問できるから安心ですよね？」という言説について、もう少し掘り下げてみたいと思います。
「いつでも質問できる環境です！」に価値はあるか？
プログラミングスクールの売り文句としてよく見かけるのが、「いつでも質問できる環境です」といった言葉です。確かに一見するとありがたいように思えますし、「挫折せずに続けられそう」と感じる人もいるでしょう。ですが、ここで一度、立ち止まって冷静に考えてみてほしいのです。果たしてそれは本当に50万円という大金を払ってまで得る価値のある環境なのでしょうか？
初心者が最初につまずくポイントというのは、ほとんどが「変数って何？」「if文の書き方がわからない」「Hello Worldが表示されない」といった、基本中の基本です。こうした疑問は、実のところ、たいていの入門書にはちゃんと書かれていますし、ネットで検索すれば同じようなエラーにぶつかった先人たちの知恵が無数に見つかります。
たとえば「PHPでフォームから送信したデータをMySQLに保存する方法」と検索すれば、掲示板や個人ブログには丁寧なサンプルコードつきの解説がたくさんヒットしますし、動画サイトにも初心者向けにゆっくり解説してくれる無料の動画がいくらでもあります。こうした豊富な情報が無料で得られる時代に、「質問ができるから安心」という一点で数十万円を支払う意味はあるのか。私はとても疑問に思います。
もしプログラミングに興味があるなら、まずはちゃんとした入門書を一冊買って、自分の手でなにかを完成させる経験をしてみてください。書籍でも、無料の動画でも、学習リソースはいくらでもあります。むしろそれで挫折するようなら、そもそもスクールに行っても同じことの繰り返しになるだけです。「質問できる」「現役が教えてくれる」なんて言葉に踊らされず、自力で学ぶ姿勢を身につけることこそ、最大の近道だと私は思っています。
そもそもプログラミングエンジニアは儲かる仕事ではない
次に伝えたいのが、よくある「副業エンジニアとして在宅で月5万円、10万円を稼ごう！」という甘い誘いについてです。ここは声を大にして言いたい。私は副業エンジニアという選択肢を、まったくオススメしません。なぜか？一言で言えば、コスパが悪すぎるからです。
そもそもプログラミングという仕事は、フルタイムで何年も経験を積んだ人ですら、報酬面で「爆発的に稼げる」職種ではないのが現実です。理由は明快で、完全にレッドオーシャン、つまり競争過多の業界だからです。日本にも、世界にも、すでに無数のエンジニアがいて、日々スキルアップを競い合う過酷なフィールドなんです。
だったら、その学習時間を、「電験三種」や「看護師」など、独占業務のある国家資格の取得に振り向けたほうが、はるかに安定的かつ合理的です。資格ビジネスの回し者ではありませんが、海外も含めて過酷な競争環境にあるプログラミング市場に投資するよりは、よほど現実的な戦略だと思っています。
世の中には無数の仕事があります。でもその中で、「月数万円を安定して稼ぐ手段」としてプログラミングを選ぶのは、どう考えても非効率です。そこにお金と時間を投じてしまう前に、一度立ち止まって、自分に問いかけてみてください。
「それ、本当に人生の選択肢として合理的ですか？」
副業をするためにスクールに通うなら、本業とシナジーがあることを
副業を始めたい。もっと稼げるようになりたい。その気持ちはとてもよくわかります。でも、もしそのためにスクールに通うなら本業とシナジーがある分野を選ぶべきです。
たとえば営業職の人が、副業で何かやろうと思ったとします。そのとき、プログラミングスクールに50万円払うのって、本当に正しい選択でしょうか？ 私は違うと思っています。
営業の人なら、まず営業スキルそのものを磨く方が圧倒的に効率がいい。たとえば「話し方講座」を受けて、プレゼン力やクロージング力を高める。「心理学講座」や「交渉術セミナー」を受講して、お客さんとのやり取りをもっとスムーズにする。こうした学びは、そのまま本業に直結するし、副業としても「営業研修講師」や「話し方セミナー」など、横展開しやすいんです。
さらに、マーケティングの基礎を学ぶのもアリです。営業とマーケは本来、密接につながっています。お客さんがどこから来て、何に惹かれて、どういうストーリーで買うのか。そういう「売れる仕組み」を知れば、営業の効率は格段に上がるし、「Webマーケ支援」や「SNS運用代行」みたいな副業にもつなげられる。
逆に、プログラミングはどうかというと営業とまったく接点がない。コードを書くスキルは、営業スキルを伸ばしてくれるわけでもないし、日々の商談や社内資料に役立つこともほとんどない。スクールで学んだところで、すぐ稼げるようになる保証もない。
※論理的思考力など、そういった意味ではプログラミングは有意義だと思います。
だから私は、スクールに通うこと自体を否定する気はないけれど、「副業のために何かを学ぶ」というのであれば、それは自分の専門性と地続きであるべきだと思っています。
「副業」と「本業」がうまく噛み合うことで、学んだことが何重にも役立つようになる。これが「学習効率」の本質であり、結果として一番コスパが高くなる道なんです。
ここまでいろいろ書いてきましたが、結局のところ、プログラミングというのは「自分で学べる人」が一番強い世界です。わからないことを検索して、試して、失敗して、それでも食らいついていく──そういう過程を乗り越えた人が、ようやく実務に通用するようになる。
だからこそ、もし50万円の予算があるのなら、それは「スクール」に払うのではなく、自分の手でプロジェクトを1つ完成させるための書籍や時間、そして「挑戦」に使ってほしいと思うのです。
ちなみに私は、そんな「自力で積み上げてきた経験」の延長で、個人で検索エンジンを作っています。
名前は「Sae-Porns」──匿名で使える、ポルノ特化の検索サービスです。広告も追跡も一切なし。技術も思想も、自分の頭と手でゼロから組み上げました。
もし、この記事をここまで読んで「自分も何かを作ってみたい」と思った人がいたら、まずは小さなプロジェクトからでもいい。手を動かして、自分の力で“動くもの”を作るところから始めてみてください。
プログラミングは、誰かに習うものではなく、自分の手で切り開くものです。
それではみなさん、よい開発ライフを。
本文中に出てくる、追跡されないアダルト動画の検索エンジンSae-Pornsはこちら。よかったら見ていってください。※18歳未満の方はご利用いただけません。
