こんにちは、にょろりんこのビジネスブログです。
みなさん、仕事で一番大切なことって、なんだと思いますか?
ちょっと抽象的でしたね。
もう少し具体的に言いましょう。
――周囲からどんな評価を受ける人が「優秀」だと思いますか?
「有能」? うーん、でも有能って具体的にどういう人でしょう?
「誠実」? うーん、それも悪くないけど、どんな行動が“誠実”なんでしょう?
いろんな答えがあると思います。でも、今日、特にお伝えしたいのはこれ。
“いざという時に逃げない人”。
これです。
で、なんでこんな話をするかというと――今日のコンサル先が、まさにそれでした。
いったい誰が悪いのか?
案件としては、人事評価の相談。
でも、掘り下げていくと、問題の本質は評価じゃなくて「責任の所在」だったんです。
その会社さんでの出来事は以下。
開発部が作成したプロダクトを、開発部長が品質管理部のチェックを通さずにクライアントへ提出。結果、不備が発覚してクレーム発生。
で、謝罪に行ったのは――営業部長。
しかも社長曰く、
「営業部がクライアントに渡すわけだから、品質チェックがされていなかったことを確認しなかった営業部長が悪い!」
いやいやいやいや。それ、まさに前回書いた“当事者意識ハラスメント”じゃないですか。
そりゃ、エスパーならね。「もしかして開発部長が、品質管理のチェックをすっ飛ばしてるかも?」なんて第六感が働くのかもしれません。
でも、そんな疑心暗鬼で動かなきゃいけない職場って、スピード感どころか、もう信頼が死んでるんですよ。
もちろん、マニュアルで「営業部とのダブルチェック」なんてルールを作るのも一つの方法です。……でも、それなら「じゃあ品質管理部って何のためにあるの?」という話になりますよね。現実的ではありません。
しかも最悪なのは、この時の製品開発部長のセリフ。
「新製品の販売キャンペーンの責任者は営業部長です。 私は営業部長が、全て把握されてらっしゃると思いました。」
いやいやいやいや。これ、逃げ界の金メダル級です。
“思いました”じゃない、“確認しました”でしょ。
“営業部長が悪い”じゃない、“あなたが飛ばした”んでしょ。
こういうタイプの人が上にいると、組織のスピードは落ち、責任は宙に浮き、最後に謝るのはいつも、現場です。
いざという時に逃げる人
先ほども書きましたが、ビジネスで一番ダメな人は、いざという時に逃げる人です。
なぜか?それは、上手くいくときは誰がやっても上手くいくからです。
仕組みが整っていて、顧客も満足していて、予算も潤沢。そんな時期は、誰でもリーダーの顔ができます。でも、本当に差が出るのは、何かがズレた瞬間です。
想定外が起きたとき、トラブルが発生したとき、具体的な解決策を用意できず、誰の責任か?に終始し手が止まる人は無能ですよね?
そして、そういうピンチな時に、「どう立て直すか」を考え始め、具体的な次の一手を打ち出せる人は有能ですよね?
結局のところ、「いざという時」って、その人の本性が出る瞬間なんですよ。その本性が「逃げ」の一手だと、物事は進まず、ただただ事態を悪化させます。
ピンチのときこそ、現実を直視し、次の一手を打つ勇気が必要なんです。
トラブル対応の基本は「逃げないこと」
クライアントやカスタマーに迷惑をかけたとき、まずやるべきは、「逃げ」ではなく「謝罪」です。
失敗をゼロにすることはできません。
しかし、失敗を認めて、改善策を実施することで、信頼のリカバリーはできます。
よくSNSの炎上なんかで、「謝罪をすると燃料を投下するだけだから、黙っておけ」みたいな考えの人がいますよね。
ただ、あれってよく見ると、謝罪のポイントがズレていたり、謝罪風の「責任転嫁」だったり。要するに、ちゃんと謝罪していないパターンがほとんどなんです。だから火に油を注いでしまうわけです。
もちろん、二度と戻ってこないつもりなら、寿命まで逃げ続けるでもいいんですよ。でも、社会の中で仕事を続けるなら、「逃げた瞬間に終わる」という現実を、ちゃんと理解しておくべきです。
いざという時に逃げない人、という評価
結局、ビジネスの世界で一番評価されるのは、「いざという時に逃げない人」なんです。
スキルでも肩書でもなく、トラブルに直面したときにどう動くか。その一瞬の行動が、その人の価値を決めます。
よく「ピンチはチャンス」と言われますが、正直、ピンチはピンチだし、ミスはミスです。
しかし、ミスは誰にでも起こる以上、そのミスとどう向き合うかが重要になってきます。
逃げない人は、失敗を経験に変える。逃げる人は、失敗を繰り返す。「有能」の定義って、実はそこに尽きるんですよ。
もちろん、ミスやトラブルを率先して起こしてはいけません。でも、「いざという時に逃げない人」という評価は、あなたのキャリアサバイブにおいて、思いのほか強いカードとして君臨します。
ではまた。
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